今週のお題「海」
20代半ば頃に、高校時代の同級生と2人でサイパン旅行に行った時のことです。
初めてダイビングをすることになりました。
行く前は、旅行は楽しみなもののダイビングをすることに不安を覚えていました。
(私、小学生の時のテストで25メートルをなんとか死にもの狂いで泳いだのが最高距離でそれ以降はまともに泳いでいなかったんです。)
じゃあやらなきゃいいじゃないかってことなんですけど、友人はスカイダイビングもやりたいというくらいの人だったので、私としてはせめてダイビングで勘弁してよってことで初挑戦することになりました。(泳げなくても足ヒレがあるから大丈夫という情報もあったので。)
現地では、ダイビングをするといってもすぐにできるわけではなくて、初めての人は、深いプールで耳抜きの練習をしたりする研修をやりました。
段階的に深い所に沈んでいくのがけっこう怖かったのを憶えています。
そして、ゴーグルが曇らないようにレンズの内側に唾を吐いて、レンズをコーティングして、それで曇り止めにするなど、びっくりの経験もしました。(これ、みんな普通にやるのかなぁ。。)
いざ海へ。
ダイビングが始まると、海の中は初めて見る世界が広がっていました。
海藻がゆらゆら揺れ、お魚達がたくさん、自由に泳いでいる姿は、もちろんテレビなどでは見たことはあったものの、自分の目で見るのは感動的なものでした。
事前の不安はすぐに消え、海の中の世界にすぐに夢中になっていました。
10分くらい経った時でしょうか。
インストラクターさんにポンポンってされたんです。
何やらもう上がれというジェスチャーです。
上がってみると、もう終わりだというのです。
え?まだそんな時間経っていないでしょ?
って思ったんですけど時計を見ると予定の30分が経っていたのです。
そんなに時間経ってたとは全く思えませんでした。
その時、「浦島現象」というどこかで聞いた言葉を思い出しました。
たしか、昔話で「浦島太郎が竜宮城でほんの数日過ごしている間に、地上ではすごい時間が流れてしまっていて、玉手箱を開けたらおじいちゃんになってしまった」というのだよね?って思って、それが自分にも軽く起こったのかもしれないと興奮しました。
そして日本に戻ってから、その話を周りの人にしまくった記憶があります。
浦島太郎を知らない日本人ってそんなにいないかと思いますが、念のためこんな人です。
助けた亀に乗せられて竜宮城に行った話はあまりに有名ですよね。
「私、浦島現象を体験しちゃったんです!」
って、海の思い出として ブログに書こうと思い、念のため浦島現象を調べてみました。
そしたら、なんと違ったんです!
調べたことを簡単にすると、光の速さくらいで移動している人は、移動していない人と比べると時間の流れ方が何倍も遅くなるという理論があるということでした。
それを浦島太郎の話になぞらえて「浦島効果」と呼ぶようです。
本当は、海の中というよりは、宇宙で起こるような話だったみたいです。
無知が恥ずかしい。。
ということで、私のサイパンでの経験は、本当の浦島効果ではなかったようです。
じゃああの感覚は、いったいなんだったんだろうって考えると、やはり夢中になって、時を忘れてしまっていたんだと思います。
考えてみると、仕事でも、友人との食事会でも、忙しかったり楽しかったりで夢中になっている時って、時間があっという間に流れますものね。
きっとそれだったんだ~って、今思います。
でも、初めてダイビングをした私さえも時間を忘れて、夢中にさせる海の中って、不思議でファンタジックな世界だったんだなぁと思います。
そういえば私、水族館でもかなり感動するタイプです。
プチ情報ですが、先ほどご紹介した浦島太郎の絵本、絵が「いわさき ちひろ」さんなんです。
いわさきちひろ さんは、子供の絵で有名な画家です。
浦島太郎の絵本に関連して、他にもちょっと探したらいわさきさんが絵を描いている昔話の絵本が美しかったのでいくつかご紹介させてください。
もう十分大人の私ですが、笑
素敵な表紙なので惹かれてしまいました。
大人だって、時にはこんな美しい絵本の世界に浸りたい時もあっていいですよね。
さて、海の話に戻りますが、今は海なし県で山に囲まれて暮らしている私ですけれど、夏になったらまた海を見たいなぁ、と書きながら思っているところです。
もうすぐ梅雨明けですね。